算数【応用】流水算
問1
船が A 地点から川の上流の B 地点まで往復しています。ある日、船は A 地点を午前 10 時に出発し、B 地点に着いてから 46 分間停泊し、 A 地点に折り返す予定でした。しかし、 A 地点を出発してから 36 分後にエンジンが故障し止まったので、船は川に流されました。その後、エンジンの修理が終わってから再び出発して B 地点まで行きました。停泊をせずにすぐに川を下って A 地点に戻ったところ、予定していた時刻より遅れて A 地点に着きました。グラフは、船が A 地点を出発してからの時間と、A 地点から船までの距離との関係を表したものです。また、川の流れの速さと、船の静水時での速さは一定とします。

(1)川の流れの速さは分速何 m ですか。
- 答え(1)
- 分速 50 m
- 解き方(1)
- グラフより、船は上り( A → B )は 36 分間で 18 km 進んでいて、下り( B → A )は 286 – 186 = 100 [分間] で 60 km 進んでいることがわかる。よって、
川を上るときの船の速さは 18 × 1000 ÷ 36 = 500 [m/分]
川を下るときの船の速さは 60 × 1000 ÷ 100 = 600 [m/分]
よって、川の流れの速さは、
( 600 – 500 ) ÷ 2 = 50 [m/分]
(2)船が B 地点に着いた後、予定していた時刻に A 地点に着くためには、B 地点から船の静水時での速さを分速何 m にすれば良かったですか。
- 答え(2)
- 分速 700 m
- 解き方(2)
- 船が予定通りに川を往復するのにかかる時間は、
60000 ÷ 500 + 46 + 60000 ÷ 600
= 120 + 46 + 100 = 266 [分]
予定通りに A 地点に戻るためには、B 地点から 266 – 186 = 80 [分間] で川を下って戻らなければならない。そのために必要な速さは、
60000 ÷ 80 = 750 [m/分]
(1)より川の流れの速さは 50 m/分なので、B 地点からの船の静水時での速さは、
750 – 50 = 700 [m/分]
(3)A 地点から B 地点に向かう途中で、エンジンは何分間止まりましたか。
- 答え(3)
- 60 分間
- 解き方(3)
- 【解き方①】比で考える
(1)の解き方より、
上りの速さ:500 [m/分]
下りの速さ:600 [m/分]
すなわち、上りの速さ:下りの速さ = 5:6 となる。
船が故障せず予定通りに B 地点に到着した場合の上りにかかる時間を求める。
かかる時間の比は速さの逆比になるので、
上りにかかる時間:下りにかかる時間 = 6:5
よって予定通りの場合の上りのかかる時間は、
100 × \(\dfrac{6}{5}\) = 120 [分間]
したがって、予定通りであれば、120 + 100 = 220 [分間] で往復するはずだった( 停泊時間は含まず、移動時間のみ )。しかし実際は 286 分間かかり、その差は 286 – 220 = 66 [分間] である。
この差の原因は、「 川に流されて戻された分の距離 」を上り直したからである。
(1)より、川の流れの速さは 50 m/分なので、
流される速さ:上り直す速さ = 50:500 = 1:10
流された時間:上り直す時間 = 10:1
流された時間と上り直す時間の合計が 66 分間にあたる。流された時間( = エンジンが止まっていた時間 )は、
66 × \(\dfrac{10}{10\ +\ 1}\) = 60 [分間]
【解き方②】式をつくる

エンジンが止まっていた時間を □ 分間 とすると、船が B 地点に向かって進んだ時間は 186 – □ [分]、また船が B 地点に着くまでに川を上った距離は、AB 間の距離に川を流された距離を加えた 60000 + 50 × □ [m] となる。
よって、次の式が成り立つ。
500 × ( 186 – □ ) = 60000 + 50 × □
10 × ( 186 – □ ) = 1200 + □
1860 – 10 × □ = 1200 + □
□ + 10 × □ = 1860 – 1200
11 × □ = 660
□ = 60 [分間]
問2
流れの速さが毎時 1.2 km の川の上流に P 地点、下流に Q 地点があります。ゆうき君がボートをこいで、P 地点と Q 地点の間を往復すると、下るのに 30 分、上るのに 50 分かかりました。
(1)流れのないところで、ゆうき君のボートの速さは毎時何 km ですか。
- 答え(1)
- 毎時 4.8 km
- 解き方(1)
- ゆうき君がボートで川を下るときの速さと上るときの速さの比は、それぞれにかかった時間の逆比になる。よって、5:3 となる。
ゆうき君のボートで川を下るときの速さを ⑤、上るときの速さを ③ とすると、静水時( 流れがないところ )のボートの速さは、( ⑤ + ③ ) ÷ 2 = ④ と表すことができる。
また川の流れの速さは、( ⑤ – ③ ) ÷ 2 = ① = 1.2 [km/時] より、
④ = 4 × 1.2 = 4.8 [km/時]
(2)P 地点と Q 地点の距離は何 km ですか。
- 答え(2)
- 3 km
- 解き方(2)
- ゆうき君がボートで川を下るときの速さは、4.8 + 1.2 = 6 [km/時]
よって P 地点と Q 地点の距離は、
6 × \(\dfrac{30}{60}\) = 3 [km]
(3)ゆうき君は P 地点から、お兄さんは Q 地点から同時に出発して、P 地点と Q 地点の間を往復します。流れのないところで、お兄さんのボートの速さはゆうき君の 1.25 倍です。二人が行きですれちがうのは出発してから何分何秒後ですか。
- 答え(3)
- 16 分 40 秒後
- 解き方(3)
- 行きはゆうき君は下り( P → Q )、お兄さんは上り( Q → P )
ゆうき君のボートで川を下るときの速さは 6 [km/時]
お兄さんのボートの静水時の速さは、
4.8 × 1.25 = 4.8 × \(\dfrac{5}{4}\) = 6 [km/時]
よって、川を上るときの速さは 6 – 1.2 = 4.8 [km/時]
【解き方①】旅人算で考える
3 ÷ ( 6 + 4.8 )
= 3 ÷ 10.8
= 3 ÷ \(\dfrac{54}{5}\)
= 3 × \(\dfrac{5}{54}\) = \(\dfrac{5}{18}\) [時間後]
\(\dfrac{5}{18}\) × 60 = \(\dfrac{50}{3}\) = \(16\dfrac{2}{3}\) [分後]
= 16 分 40 秒後
【解き方②】グラフにして考える
お兄さんが P 地点に到着するのは、Q 地点を出発してから 3 ÷ 4.8 = \(\dfrac{5}{8}\) [時間後]、すなわち、
\(\dfrac{5}{8}\) × 60 = \(\dfrac{75}{2}\) = 37.5 [分後]
縦軸を距離 [km]、横軸を時間 [分] としてグラフにすると、

上部にできる ▲ と下部にできる ▲ は相似な三角形( 2 つの角の大きさが等しい )で、相似比は 37.5:30 = 5:4 である。
よって、ゆうき君が P 地点を出発してからお兄さんとすれ違うまでにかかった時間とお兄さんとすれ違ってから Q 地点に到着するまでにかかった時間の比は 5:4 となる。
ゆうき君が P 地点から Q 地点に到着するまでにかかった時間は 30 分なので、すれ違うまでにかかった時間は、
30 × \(\dfrac{5}{5\ +\ 4}\)
= \(\dfrac{50}{3}\) = \(16\dfrac{2}{3}\) [分]
= 16 分 40 秒
(4)(3)のとき、二人が帰りですれちがう地点は、P 地点から何 km はなれていますか。
- 答え(4)
- 1.7 km ( または、\(1\dfrac{7}{10}\) km )
- 解き方(4)
- 帰りはゆうき君は上り( Q → P )、お兄さんは下り( P → Q )
ゆうき君が川を上る速さは 4.8 – 1.2 = 3.6 [km/時]
お兄さんが下る速さは 6 + 1.2 = 7.2 [km/時]
ゆうき君のボートは P 地点から Q 地点まで 30 分で川を下るので、お兄さんが P 地点に到着したときには、ゆうき君は Q 地点から川を上り始めて 37.5 – 30 = 7.5 [分後] である。
ゆうき君の Q 地点からの距離は、
3.6 × ( 7.5 ÷ 60 )
= 3.6 × ( \(\dfrac{15}{2}\) × \(\dfrac{1}{60}\) ) = \(\dfrac{3.6}{8}\) = 0.45 [km]

したがって、お兄さんがボートで川を下り始めたときの 2 人の距離は 3 – 0.45 = 2.55 [km]
よって、2 人がすれ違うまでにかかる時間は、
2.55 ÷ ( 3.6 + 7.2 )
= 2.55 ÷ 10.8
= \(\dfrac{255}{100}\) ÷ \(\dfrac{54}{5}\)
= \(\dfrac{51}{20}\) × \(\dfrac{5}{54}\) = \(\dfrac{17}{72}\) [時間後]
よって、2 人がすれちがう地点の P 地点からの距離は、
7.2 × \(\dfrac{17}{72}\)
= \(\dfrac{72}{10}\) × \(\dfrac{17}{72}\) = \(\dfrac{17}{10}\) = 1.7 [km]
問3
ある船は、36 km はなれた A、B 地点間を往復するのに、上りは 4 時間 30 分、下りは 3 時間 36 分かかります。ある日、川の流れの速さがいつもの 3 倍になりました。この日にこの船で A、B 地点を往復すると何時間かかりますか。
- 答え
- 9 時間
- 解き方
- 上り:4 時間 30 分 = 4.5 時間
下り:3 時間 36 分 = 3.6 時間
この船の、上りの速さは 36 ÷ 4.5 = 8 [km/時]、下りの速さは 36 ÷ 3.6 = 10 [km/時]
よって、いつもの川の流れの速さは、
( 10 – 8 ) ÷ 2 = 1 [km/時]
船の静水時の速さは、
( 10 + 8 ) ÷ 2 = 9 [km/時]
川の流れの速さがいつもの 3 倍になったとき、A、B 地点を往復するのにかかる時間は、
36 ÷ ( 9 – 3 ) + 36 ÷ ( 9 + 3 )
= 36 ÷ 6 + 36 ÷ 12
= 6 + 3 = 9 [時間]
問4
ボートではば 40 m の川を、川の流れに対し垂直に横断しようとしたところ、24 秒かかり 12 m 下流に流されました。この川を上流に向かって 8.4 km 進むには何分かかりますか。
- 答え
- 120 分
- 解き方

川の流れに対し垂直に横断するとき、横断する向きの速さは船の速さのみ( 静水時の船の速さ )で、下流に流される速さは川の流れの速さのみとなる。
よって、静水時の船の速さは、
40 ÷ \(\dfrac{24}{60}\) = 40 ÷ 0.4 = 100 [m/分]
川の流れの速さは、
12 ÷ \(\dfrac{24}{60}\) = 12 ÷ 0.4 = 30 [m/分]
したがって、川を上流に向かって 8.4 km 進むのにかかる時間は、
8.4 × 1000 ÷ ( 100 – 30 )
= 8400 ÷ 70 = 120 [分]
問5
川に沿って、上流に A 町、18 km 離れた下流に B 町があります。船 P は午前 9 時に A 町を出発し B 町との間を往復します。船 Q は船 P と同じ時刻に B 町を出発し、A 町へ向かいます。下のグラフはそのときの様子を表したものです。船 P の静水での速さは時速 30 km です。

(1)川の流れの速さは時速何 km ですか。
- 答え(1)
- 時速 6 km
- 解き方(1)
- グラフより、P が川を下るのにかかった時間は 30 分( 0.5 時間 )より、P が川を下る速さは、
18 ÷ 0.5 = 36 [km/時]
P の静水での速さは 30 km/時なので、川の流れの速さは、
36 – 30 = 6 [km/時]
(2)船 Q の静水での速さは時速何 km ですか。
- 答え(2)
- 時速 15 km
- 解き方(2)

グラフより、Q が 24 分間で川を上った距離と P が 6 分間で川を下った距離は等しい。
P が 6 分間で川を下った距離は、
36 × \(\dfrac{6}{60}\) = 3.6 [km]
Q が川を上る速さは、
3.6 ÷ \(\dfrac{24}{60}\) = 3.6 × \(\dfrac{5}{2}\) = 9 [km/時]
(1)より、川の流れの速さは 6 km/時なので、Q の静水での速さは、
9 + 6 = 15 [km/時]
(3)グラフの(ア)の時刻は何時何分ですか。
- 答え(3)
- 10 時 4 分
- 解き方(3)
- 【解き方①】旅人算で考える
9:40 から P が Q に追いつくまで、P も Q も川を上っている。
P が川を上る速さは 30 – 6 = 24 [km/時]
Q が川を上る速さは 9 [km/時]
P が B 町を出発するとき、Q の B 町からの距離( P と Q の距離 )は、9 × \(\dfrac{40}{60}\) = 6 [km]

したがって、P が Q に追いつくのは、
6 ÷ ( 24 – 9 )
= 6 ÷ 15 = \(\dfrac{2}{5}\) [時間後] = 24 [分後]
すなわち、(ア)の時刻は 10 時 4 分
【解き方②】式をつくる

(ア)の時刻を Q が B 町を出発してから □ 分後とする。
グラフより、Q が □ 分間で川を上った距離と P が ( □ – 40 ) 分間で川を上った距離は等しい。よって、次の式が成り立つ。
( 15 – 6 ) × \(\dfrac{□}{60}\) = ( 30 – 6 ) × \(\dfrac{□\ -\ 40}{60}\)
9 × □ = 24 × ( □ – 40 )
3 × □ = 8 × ( □ – 40 )
3 × □ = 8 × □ – 320
5 × □ = 320
□ = 320 ÷ 5 = 64 [分後]
したがって(ア)の時刻は 10 時 4 分
問6
ある川の A 地点と B 地点の間を船で移動します。川の流れと船の速さは一定で、静水時の船の速さが時速 48 km のとき、上りにかかる時間は下りにかかる時間の 3 倍になります。この川の流れの速さは時速何 km ですか。
- 答え
- 時速 24 km
- 解き方
- 【解き方①】比で考える
同じ距離を進むとき、速さの比はかかる時間の比の逆比になる。
上りにかかる時間と下りにかかる時間の比が 3:1 なので、船の上りの速さと下りの速さの比は 1:3 となる。
したがって、船の上りの速さを ①、下りの速さを ③ とすると、静水時の船の速さは、
( ① + ③ ) ÷ 2 = ② となる。
静水時の船の速さは 48 km/時より ② = 48 [km/時]
よって、① = 24 [km/時]
川の流れの速さは、下りの速さと静水時の速さの差より、
③ – ② = ① = 24 [km/時]
【解き方②】式をつくる
川の流れの速さを □ km/時とする。
下りにかかる時間を 1 とすると、上りにかかる時間は 3 となるので、距離が一定であることから次の式が成り立つ。
( 48 – □ ) × 3 = ( 48 + □ ) × 1
( 48 – □ ) × 3 = 48 + □
144 – 3 × □ = 48 + □
4 × □ = 96
□ = 24 [km/時]
問7
ある川の川上に地点 A、川下に地点 B があります。静水での速さが毎分 120 m の船 P は、9 時 30 分に地点 B を出発しちょうど 10 時に地点 A に到着し、到着後すぐに地点 B に向かったところ、10 時 18 分に地点 B に到着しました。
(1)船 P の上りの速さと下りの速さの比を求めなさい。
- 答え(1)
- 3:5
- 解き方(1)
- 船 P が上りにかかった時間は 30 分、下りにかかった時間は 18 分である。
速さの比はかかった時間の逆比になるので、
上りの速さ:下りの速さ = 18:30 = 3:5
(2)川の流れの速さは毎分何 m ですか。
- 答え(2)
- 毎分 30 m
- 解き方(2)
- 上りの速さを ③ m/分 とすると、下りの速さは ⑤ m/分 となり、川の流れの速さは、
( ⑤ – ③ ) ÷ 2 = ① [m/分]
と表すことができる。
また、静水時の船 P の速さは ( ⑤ + ③ ) ÷ 2 = ④ [m/分] と表すことができるので、次の式が成り立つ。
④ = 120
① = 120 ÷ 4 = 30 [m/分]
(3)静水で船 P と同じ速さの船 Q が、9 時 30 分に地点 A を出発し、地点 B に向かいました。しかし、途中でエンジンが故障したため、その後は川の流れにまかせて地点 B に向かったところ、船 P と同じ時刻に地点 B に到着しました。エンジンが故障したのは何時何分何秒ですか。
- 答え(3)
- 9 時 40 分 30 秒
- 解き方(3)
- 【解き方①】つるかめ算で考える
AB 間の距離は ( 120 – 30 ) × 30 = 2700 [m]
船 P と Q の静水時の速さは同じ 120 m/分
(2)より川の流れの速さは 30 m/分
よって、船 P と Q の下りの速さは 120 + 30 = 150 [m/分]
グラフより、船 Q のエンジンが故障しなければ、地点 A から地点 B に到着するのにかかる時間は 18 分である。しかし、実際は 48 分かかっている。
川の流れにまかせて 48 分間で進む距離は 30 × 48 = 1440 [m] であるが、実際の距離は 2700 m である。
したがって、船 Q のエンジンが故障していない状態で進んだ時間は、( 2700 – 1440 ) ÷ ( 150 – 30 )
= 1260 ÷ 120
= 10.5 [分間] = 10 分 30 秒間
よってエンジンが故障したのは 9 時 40 分 30 秒
【解き方②】式をつくる

船 Q のエンジンが故障したのは出発してから □ 分後とする。
AB 間の距離は ( 120 – 30 ) × 30 = 2700 [m]
船 Q のエンジン故障前の速さは 120 + 30 = 150 [m/分]、エンジン故障後の速さは 30 m/分なので、次の式が成り立つ。
150 × □ + 30 × ( 48 – □ ) = 2700
150 × □ + 1440 – 30 × □ = 2700
120 × □ = 1260
□ = 1260 ÷ 120 = 10.5 [分後] = 10 分 30 秒後
エンジンが故障したのは 9 時 40 分 30 秒
問8
静水時の速さが同じである船 A と船 B が、72 km 離れた川の上流にある P 町と下流にある Q 町の間を往復します。それぞれの船は P 町または Q 町に着いてからすぐに引き返すものとします。午前 7 時に船 A は P 町を、船 B は Q 町を同時に出発しました。その後、船 A は午前 8 時 20 分に船 B とすれ違い、午前 9 時に Q 町に着きました。
(1)船 A の静水時の速さは時速何 km ですか。
- 答え(1)
- 時速 27 km
- 解き方(1)
- ※船の静水時の速さを求めるためには、上りの速さと下りの速さが必要
船 A が川を下る速さは 72 ÷ 2 = 36 [km/時]
船 A と B の静水時の速さは同じなので、B が川を上る速さは A が川を上る速さと同じである。よって、船 B が川を上る速さを求める。

船 A と B がすれちがうのは 80 分後 = \(\dfrac{4}{3}\) 時間後
【解き方①】比で考える
船 A が B とすれ違うまでに進んだ距離は 36 × \(\dfrac{4}{3}\) = 48 [km]
船 B が A とすれ違うまでに進んだ距離は 72 – 48 = 24 [km]
同じ時間で進んだ距離と速さは比例するので、船 B が川を上る速さは、
36 × \(\dfrac{24}{48}\) = 18 [km/時]
よって、船 A の静水時の速さは、
( 36 + 18 ) ÷ 2 = 27 [km/時]
【解き方②】式をつくる
船 B が川を上る速さを □ km/時 とすると、次の式が成り立つ。
36 × \(\dfrac{4}{3}\) + □ × \(\dfrac{4}{3}\) = 72
48 + □ × \(\dfrac{4}{3}\) = 72
□ × \(\dfrac{4}{3}\) = 72 – 48 = 24
□ = 24 × \(\dfrac{3}{4}\) = 18 [km/時]
船 A の静水時の速さは、
( 36 + 18 ) ÷ 2 = 27 [km/時]
(2)船 B が Q 町から P 町に行くのにかかった時間を求めなさい。
- 答え(2)
- 4 時間
- 解き方(2)
- 船(1)より船 B が川を上る速さは 18 km/時より、
72 ÷ 18 = 4 [時間]
(3)船 A と船 B が 2 回目にすれちがう時刻を求めなさい。
- 答え(3)
- 午前 11 時 40 分
- 解き方(3)
- 船 A と B の静水時の速さは等しいので、川を上る速さと下る速さも等しい。
(2)より、船 B が P 町に着いた時刻は出発してから 4 時間後より、午前 11 時である。
このとき、船 A は Q 町を出発してから 2 時間より、船 A は Q 町から 18 × 2 = 36 [km] の地点にいる。
よって、船 B が P 町を出発するときの船 A と B の距離は 72 – 36 = 36 [km]

【解き方①】旅人算で考える
船 A が川を上る速さは 18 km/時
船 B が川を上る速さは 36 km/時
よって、船 A と B が 2 回目にすれ違うのは、B が P 町を出発してから、
36 ÷ ( 18 + 36 ) = \(\dfrac{36}{54}\) = \(\dfrac{2}{3}\) [時間後] = 40 [分後]
よって、船 A と船 B が 2 回目にすれちがう時刻は午前 11 時 40 分
【解き方②】式をつくる

船 B が P 町を出発してから □ 分後に船 A とすれちがうとすると、次の式が成り立つ。
36 × □ + 18 × □ = 36
54 × □ = 36
□ = \(\dfrac{36}{54}\) = \(\dfrac{2}{3}\) [時間] = 40 [分]
よって、船 A と船 B が 2 回目にすれちがう時刻は午前 11 時 40 分
問9
川の上流にある A 地点からその下流にある B 地点まで下り、しばらく止まった後 A 地点に戻る船があります。まなぶ君は、この船に乗って A 地点と B 地点を往復します。まなぶ君が A 地点を出発するとき、川に帽子を落としたところ、帽子は下流の B 地点の方へ流されていきました。船が B 地点に到着し、しばらく止まった後 A 地点へ戻る途中で帽子を見つけ、まなぶ君は帽子を拾い上げることができました。下の図は、船が A 地点を出発してからの時間と、船と帽子の距離の関係をグラフに表したものです。船の静水時の速さと川の流れの速さはそれぞれ一定とします。

- ヒント

(1)川の流れの速さは時速何 km ですか。
- 答え(1)
- 時速 4 km
- 解き方(1)
- 川の流れの速さは帽子の速さと等しい。
グラフより、船は A 地点を出発してから 45 分後に B 地点に到着し、72 分後に B 地点を出発していることがわかる。よって、船が B 地点で止まっていた 72 – 45 = 27 [分間] に縮まった距離は、帽子だけが移動した距離である。
したがって帽子の速さ( 川の流れの速さ )は、
( 9 – 7.2 ) ÷ \(\dfrac{27}{60}\)
= 1.8 ÷ \(\dfrac{9}{20}\)
= 1.8 × \(\dfrac{20}{9}\) = 0.2 × 20 = 4 [km/時]
(2)船の静水時での速さは時速何 km ですか。
- 答え(2)
- 時速 12 km
- 解き方(2)
- グラフより、船が A 地点を出発してから B 地点に到着するのにかかった時間は 45 分( = \(\dfrac{3}{4}\) 時間 )であり、この間、帽子が船を追いかけている状態で、船と帽子の距離は 9 km 離れたことがわかる。
よって、船と帽子の速さの差は、
9 ÷ \(\dfrac{3}{4}\) = 12 [km/時]
A 地点から B 地点への移動は下りより、船と帽子( 川の流れ )の速さの差が船の静水時の速さとなる。
(3)㋐にあてはまる数を求めなさい。
- 答え(3)
- 108
- 解き方(3)
- 船の B 地点から A 地点への移動は上りより、船の速さは 12 – 4 = 8 [km/時] となる。
グラフより、船が B 地点を出発したときの帽子との距離は 7.2 km なので、B 地点を出発してから帽子と出会うまでにかかった時間は、7.2 ÷ ( 8 + 4 ) = 0.6 [時間後] = 36 [分後]
よって、㋐ = 72 + 36 = 108
(4)A 地点から B 地点までの距離は何 km ですか。
- 答え(4)
- 12 km
- 解き方(4)
- グラフより、船が A 地点から B 地点へ到着するのにかかった時間は 45 分 = \(\dfrac{3}{4}\) 時間
また、船の A 地点から B 地点への移動は下りより、船の速さは 12 + 4 = 16 [km/時]
よって、AB 間の距離は、16 × \(\dfrac{3}{4}\) = 12 [km]
問10
川にそって 32 km 離れた A 町と B 町があり、その 2 つの町の間を船 P、Q が往復します。下のグラフはそのようすを表したもので、船 P、Q の静水での速さと川の流れの速さはそれぞれ一定とします。

(1)川の流れの速さは分速何 km ですか。
- 答え(1)
- 分速 0.2 km
- 解き方(1)
- 船 P の動きに注目する。

グラフより、船 P が A 町から B 町へ到着するのにかかった時間は 80 分、B 町から A 町へ到着するのにかかった時間は 130 – 90 = 40 [分] である。
したがって、それぞれの速さは、
A → B( 上り ):32 ÷ 80 = 0.4 [km/分]
B → A( 下り ):32 ÷ 40 = 0.8 [km/分]
よって川の流れの速さは、
( 0.8 – 0.4 ) ÷ 2 = 0.2 [km/分]
(2)船 Q は出発してから 80 分後にエンジンのトラブルで止まり、川に流されましたが、その後再び動き出し、B 町へ向かいました。
① Q の静水での速さは分速何 km ですか。
- 答え(2)- ①
- 分速 0.5 km
- 解き方(2)- ①

グラフより、船 Q が A 町から B 町へ向かって( 上り )24 km 進むのにかかった時間は 80 分である。よって、Q の上りの速さは 24 ÷ 80 = 0.3 [km/分]
したがって、Q の静水での速さは 0.3 + 0.2 = 0.5 [km/分]
② 川に流された Q を B 町から A 町へ向かう P が追いこすのは、P が B 町を出発してから何分何秒後ですか。
- 答え(2)- ②
- 16 分 40 秒後
- 解き方(2)- ②

船 P が B 町を出発するときの Q の位置を求める。
船 P が B 町を出発するのは Q が止まってから 10 分後より、Q は止まった位置から A 町に向かって 0.2 × 10 = 2 [km] 流されたことになる。
すなわち、このとき P と Q は 32 – 24 + 2 = 10 [km] 離れている。
したがって、Q を P が追いこすのは P が B 町を出発してから、
10 ÷ ( 0.8 – 0.2 )
= 10 ÷ 0.6
= 10 ÷ \(\dfrac{3}{5}\)
= 10 × \(\dfrac{5}{3}\)
= \(\dfrac{50}{3}\) = \(16\dfrac{2}{3}\) [分後] = 16 分 40 秒後
③ ㋐にあてはまる数を答えなさい。
- 答え(2)- ③
- 190
- 解き方(2)- ③

船 Q が 止まってから再び動き出すまでにかかった時間は 130 – 80 = 50 [分間] より、この間に Q 止まった位置から A 町に向かって 0.2 × 50 = 10 [km] 流されたことになる。
すなわち、このとき Q は B 町から 32 – 24 + 10 = 18 [km] の位置にいる。この位置から B 町に到着するのにかかる時間は、
18 ÷ ( 0.5 – 0.2 )
= 18 ÷ 0.3 = 60 [分]
よって、㋐ = 130 + 60 = 190
④ Q は B 町についてすぐに A 町に戻りました。㋑にあてはまる数を答えなさい。
- 答え(2)- ④
- \(235\dfrac{5}{7}\)
- 解き方(2)- ④
- 船 Q が B 町から A 町に到着するのにかかる時間は、
32 ÷ ( 0.5 + 0.2 )
= 32 ÷ 0.7 = 32 × \(\dfrac{10}{7}\) = \(\dfrac{320}{7}\) = \(45\dfrac{5}{7}\) [分]
よって、㋑ = 190 + \(45\dfrac{5}{7}\) = \(235\dfrac{5}{7}\)