理科【基本】中和反応
問1
(1)□ にあてはまる語句を答えなさい。
酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜ合わせると、互いの性質を打ち消し合います。この変化を \(\boxed{ア}\) といい、ちょうど中性になることを \(\boxed{イ}\) といいます。\(\boxed{ア}\) 反応によって、もとの溶質とは別の \(\boxed{ウ}\) とよばれる物質と水ができます。
- 答え(1)
- ア:中和 イ:完全中和 ウ:塩
- 解説(1)
- 酸性水溶液にアルカリ性水溶液を加えていくと、酸の性質が弱くなります。また、アルカリ性水溶液に酸性水溶液を加えていくと,アルカリの性質が弱くなります。このように、酸とアルカリの性質がたがいに打ち消されていく変化を中和といいます。そして,溶液がちょうど中性を示したときを完全中和といいます。


(2)うすい塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を混ぜるたときにできる塩はどれですか。ア~ウから選びなさい。
ア. 塩化ナトリウム( 食塩 )
イ. 炭酸カルシウム
ウ. 硫酸バリウム
- 答え(2)
- ア
(3)うすい硫酸と水酸化バリウム水溶液を混ぜたときにできる塩はどれですか。ア~ウから選びなさい。
ア. 塩化ナトリウム( 食塩 )
イ. 硫酸バリウム
ウ. 炭酸カルシウム
- 答え(3)
- イ
(4)炭酸水と石灰水( 水酸化カルシウム水溶液 )を混ぜたときにできる塩はどれですか。ア~ウから選びなさい。
ア. 塩化ナトリウム( 食塩 )
イ. 硫酸バリウム
ウ. 炭酸カルシウム
- 答え(4)
- ウ
- 解説(2)(3)(4)
| 酸 | | アルカリ | | | | 塩 |
| 塩酸 | + | 水酸化ナトリウム水溶液 | → | 水 | + | 塩化ナトリウム (食塩) |
| 硫酸 | + | 水酸化バリウム水溶液 | → | 水 | + | 硫酸バリウム |
| 炭酸水 | + | 水酸化カルシウム水溶液 (石灰水) | → | 水 | + | 炭酸カルシウム |
中和反応では、酸性とアルカリ性を示す部分が反応して水ができ、残りの部分が反応して塩ができます。
【水と塩化ナトリウムのでき方】

※中和後の水溶液の様子
中和反応後にできる塩が水に溶ける場合、水溶液は透明:塩化ナトリウム( 食塩 )
中和反応後にできる塩が水に溶けない場合、水溶液は白くにごる:硫酸バリウム・炭酸カルシウム
(5)10 % の水酸化ナトリウム水溶液 10 cm3 に、10 % の塩酸を少しずつ加えて中和するときの温度変化を観察しました。グラフはその結果を表したものです。完全中和するまでは温度は上がり続けましたが、その後は温度が下がっていきました。理由を答えなさい。

- 答え(5)
- 完全中和したあとは発熱しないので、加えた塩酸によって温度が下がった。
- 解説(5)
- 中和反応が起きると発熱します。反応が起きている間は、熱が発生しているので温度は上がり続けますが、完全中和したあとは熱を発生しません。
問2
異なる濃さの塩酸 A と B があります。どちらの方が何倍濃いかを中和を利用して調べました。ビーカーに決まった濃さの水酸化ナトリウム水溶液を用意し、そこへ器具 ㋐ を使って塩酸を少しずつ加えます【図 1】。そして、ビーカーに用意する水酸化ナトリウム水溶液の体積をいろいろと変え、中和が完了するまでに加えた塩酸の体積を記録し、その結果をグラフにしました【図 2】。ここでは、中和させた後にできる水溶液が中性になったとき「中和を完了する」とします。


(1)【図 1】の器具 ㋐ を何といいますか。
- 答え(1)
- こまごめピペット
(2)中和が完了することを確かめるためにはどうすればよいですか。下の文の ① ~ ③ にあてはまる語句を答えなさい。
水酸化ナトリウム水溶液に( ① )液を加えるとよい。初めは( ② )色であるが、塩酸を少しずつ加えて中和を進めると、その色は少しずつ変化する。そして、中和が完了すると( ③ )色になる。
- 答え(2)
- ① BTB ② 青 ③ 緑
- 解説(2)
- 水溶液の液性を確認する指示薬には、BTB 液、フェノールフタレイン液、紫キャベツ液が考えられます。
ただし、フェノールフタレイン液は、アルカリ性で赤色ですが、中性になる直前に一気に無色に変わるため、「少しずつ変化する」とは言いにくい特徴があります。一方、BTB 液は青( アルカリ性 )→ 緑( 中性 )→ 黄( 酸性 )と段階的に色が変わるため、「少しずつ変化する」という問題文に合っています。この「色の変化のしかた( 連続的かどうか )」が、BTB 液を選ぶ決め手になります。
また、紫キャベツ液は指示薬としては使えますが、標準的ではなく、実験ではあまり使用されません。
(3)水酸化ナトリウム水溶液を 16 mL 用意しました。そこへ、塩酸 A を 12 mL 加えました。この水溶液は何性ですか。
- 答え(3)
- アルカリ性
- 解説(3)

グラフより、16 mL の水酸化ナトリウム水溶液の中和を完了するまでに必要な塩酸 A は 16 mL( > 12 mL )より、アルカリ性。
(4)水酸化ナトリウム水溶液を 10 mL ずつ用意して、塩酸 A と B のそれぞれを中和させます。
① 中和が完了するまでに加えた塩酸 A は何 mL ですか。
- 答え(4)- ①
- 10 mL
- 解説(4)- ①
- (3)より、16 mL の水酸化ナトリウム水溶液の中和を完了するまでに必要な塩酸 A は 16 mL、すなわち中和を完了するまでに必要な互いの体積の比は、
水酸化ナトリウム水溶液:塩酸 A = 1:1
よって、10 mL の水酸化ナトリウム水溶液の中和が完了するまでに加えた塩酸 A は 10 mL
② 中和が完了するまでに加えた塩酸 B は何 mL ですか。
- 答え(4)- ②
- 15 mL
- 解説(4)- ②

グラフより、8 mL の水酸化ナトリウム水溶液の中和を完了するまでに必要な塩酸 B は 12 mL、すなわち中和を完了するまでに必要な互いの体積の比は、
水酸化ナトリウム水溶液:塩酸 A = 8:12 = 2:3
よって、10 mL の水酸化ナトリウム水溶液の中和が完了するまでに加えた塩酸 B は 10 × \(\dfrac{3}{2}\) = 15 [mL]
(5)塩酸 A と B はどちらの方が何倍濃いですか。
- 答え(5)
- 塩酸 A の方が 1.5 倍濃い
- 解説(5)
- 同じ体積( 10 mL )の水酸化ナトリウム水溶液を中和するのに、塩酸 A は 10 mL、塩酸 B は 15 mL 必要 ⇒ 塩酸 A の方が濃い
濃さは中和するのに要した体積に反比例するので、塩酸 A は塩酸 B より \(\dfrac{15}{10}\) = 1.5 [倍] 濃い。
(6)水酸化ナトリウム水溶液を 25 mL 用意し、そこへ塩酸 A を 13 mL 加えました。しかし、この水溶液は中和が完了しませんでした。そこで、中和が完了するまで塩酸 B を加えます。加えた塩酸 B は何 mL ですか。
- 答え(6)
- 18 mL
- 解説(6)
- 塩酸 A を 13 mL で中和を完了できる水酸化ナトリウム水溶液は 13 mL より、残り 12 mL の中和が完了していないことになる。
12 mL の水酸化ナトリウム水溶液の中和が完了するまでに加えた塩酸 B は、
12 × \(\dfrac{3}{2}\) = 18 [mL]
問3
次の文章を読んで、以下の問いに答えなさい。
(I)酸とアルカリの水溶液どうしが、お互いの性質を打ち消し合うことを中和という。中和が起こるとき、水と共にほかのものが得られることがある。また、(II)中和が起こるときには、中和熱と呼ばれる熱が発生することが知られている。
(1)青字部分 (I) について、酸とアルカリの性質とは何ですか。それぞれ簡単に答えなさい。
- 答え(1)
- 酸:(例)青色リトマス紙を赤色に変える。
アルカリ:(例)赤色リトマス紙を青色に変える。
- 解説(1)
- 酸の性質( 例 )
・すっぱい
・BTB 液を黄色にする
・金属をとかして気体( 水素 )を発生させる
アルカリの性質( 例 )
・苦い、さわるとぬるぬるする
・BTB 液を青色にする
・油やたんぱく質を分解する( よごれを落とす性質 )
※指示薬の変化を答えるのが無難
(2)ある濃さの塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を中和する実験をしたところ、塩酸 40 mL と水酸化ナトリウム水溶液 50 mL を混ぜたときに、BTB 溶液の色が緑色になりました。この塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の量を変えて、3 つの実験を行った結果を下の表にまとめました。表中のア~ウの色をそれぞれ答えなさい。
【表 1】
| 塩酸 [mL] | 20 | 35 | 50 |
| 水酸化ナトリウム水溶液 [mL] | 25 | 50 | 50 |
| BTB溶液を加えたときの色 | ア | イ | ウ |
- 答え(2)
- ア:緑色 イ:青色 ウ:黄色
- 解説(2)
- <アについて考える>
この実験で用いる塩酸と水酸化ナトリウム水溶液が完全中和される( 中性:BTB 溶液の色が緑色になる )体積比は、
塩酸:水酸化ナトリウム水溶液 = 40:50 = 4:5
アのとき、
塩酸:水酸化ナトリウム水溶液 = 20:25 = 4:5
中性 ⇒ 緑色
<イについて考える>
50 mL の水酸化ナトリウム水溶液を完全中和するために必要な塩酸は 40 mLである。
35 < 40 よりアルカリ性 ⇒ 青色
<ウについて考える>
50 > 40 より酸性 ⇒ 黄色
(3)青字部分 (II) について、塩酸 40 g と水酸化ナトリウム水溶液 50 g を混ぜたとき、水溶液の温度が 5 ℃ 上がりました。塩酸 80 g と水酸化ナトリウム水溶液 100 g を混ぜたとき、水溶液の温度は何 ℃ 上がりますか。整数で答えなさい。
- 答え(3)
- 5 ℃
- 解説(3)
- 量を 2 倍にすると、中和によって発生する熱も 2 倍になります。しかし同時に、温められる水溶液の重さも 2 倍になります。そのため、上がる温度は最初と同じで 5 ℃ になります。
問4
A ~ F の 6 つのビーカーに、同じ濃さのうすい塩酸を 40 cm3 ずつ入れてあります。B ~ F にはある濃さのうすい水酸化ナトリウム水溶液 5 ~ 25 cm3 も加え、以下の実験を行いました。表は、実験 1 と 3 の結果です。
【実験 1】A ~ F の水溶液を、赤色リトマス紙で色を確かめました。
【実験 2】B ~ F の水溶液を 1 滴ずつ取り出してスライドガラスにのせ、水分を蒸発させて残った固体を顕微鏡で観察しました。
【実験 3】A ~ F の水溶液に、同じ量のアルミニウムを加え、発生した気体の体積を調べました。
| A | B | C | D | E | F |
| 水酸化ナトリウム水溶液 [cm3] | 0 | 5 | 10 | 15 | 20 | 25 |
| 赤色リトマス紙 | 変化なし | 変化なし | 変化なし | 変化なし | 変化なし | 青くなる |
| 発生した気体 [cm3] | 400 | X | 320 | 160 | 0 | 400 |
(1)E と F の水溶液は何性ですか。ア~ウからそれぞれ選んで答えなさい。
ア. 酸性
イ. 中性
ウ. アルカリ性
- 答え(1)
- E:イ F:ウ
- 解説(1)
- E:赤色リトマス紙が変化しない( 酸性、または中性 )ことと、アルミニウムを加えても気体が発生しないことから、中性
F:赤色リトマス紙が青くなることから、アルカリ性
(2)実験 2 で、すべてのスライドガラスに共通して残った固体は何ですか。
- 答え(2)
- 塩化ナトリウム( または、食塩 )
- 解説(2)
- うすい塩酸に水酸化ナトリウム溶液を加えると、中和反応が起こり、水と塩化ナトリウムができる。
(3)(2)の固体を顕微鏡で観察したときに見られるのは、ア~エのどれですか。

- 答え(3)
- ウ
- 解説(3)
- 塩化ナトリウムの結晶は、立方体( サイコロのような形 )をしているのが特徴で、角や面がはっきりした規則正しい形になります。
(4)実験 2 で、(2)以外の固体も見られるものがありました。それは B ~ F の水溶液のうちどれですか。
- 答え(4)
- F
- 解説(4)
- 完全中和する( 反応液が中性になる )まで、加えた水酸化ナトリウム水溶液は塩酸との中和反応ですべて使われるため残りません。完全中和のあとは、加えた水酸化ナトリウム水溶液は使われません。よって、水分を蒸発させると溶質である水酸化ナトリウムが残ります。
(5)実験 3 で発生した気体を、ア~エから選んで答えなさい。
ア. 二酸化炭素
イ. 酸素
ウ. 塩素
エ. 水素
- 答え(5)
- エ
- 解説(5)
- アルミニウムは、酸またはアルカリと反応して水素を発生します。
(6)実験 3 の A ~ E について、うすい塩酸に加えたうすい水酸化ナトリウム水溶液の量と、アルミニウムを加えて発生した気体の量の関係を、グラフで表しなさい。
- 答え(6)

- 解説(6)

うすい水酸化ナトリウム水溶液を加えるほど、アルミニウムと反応する塩酸の量が減っていきます。塩酸の量が減る割合は一定なので、発生する気体の減少量も一定のはずだが、AC 間では気体の量が 400 cm3 のまま変化していません。これは、塩酸がまだ十分に余っており、加えたアルミニウム( 一定量 )がすべて反応しきってしまっていることを示しています。したがって、アルミニウムとの反応が終わったときに塩酸が残っているときは、400 cm3 以上の気体は発生しません。
(7)表の X に入る数値を答えなさい。
- 答え(7)
- 400
- 解説(7)
